お正月は餅による窒息事故に要注意!
食べ物を喉に詰まらせる窒息事故は日常的に発生しますが、これからの時期、気をつけたいのは餅を喉に詰まらせる窒息事故です。
特に小さい子どもや高齢者は、噛む力や飲み込む力が弱いので、餅を食べる時は注意が必要です。
もし家族が餅を喉に詰まらせたら、どのように対処したらよいのか。また、注意する点を紹介します。
餅が喉に詰まった時の症状
次のような症状がある場合、餅が喉に詰まったこと(気道閉塞)が疑われます。
・せき込んだり、苦しそうにしている。
・声を出せず、喉をつかむ動作をする「チョークサイン」
・顔色が悪い。
餅が喉に詰まると気道が塞がれ、窒息してしまう恐れがあります。そのような時は、周りにいる人が、直ちに詰まらせたものを取り除く応急手当が必要です。
餅を喉に詰まらせた時の対処法
(1)背部叩打法
背中(肩甲骨と肩甲骨の間)を力強く叩き、詰まったものを吐き出させます。
(2)腹部突き上げ法(ハイムリック法)
相手の後ろにまわり、両方の手を脇から通し、ウエスト付近に手を回します。一方の手で握りこぶしをつくり、その親指側をへそより少し上に当てます。その握りこぶしをもう一方の手で握って、すばやく手前上方に向かって圧迫するように突き上げます。
※この方法は、乳児や妊婦、高度肥満の方には行ってはいけません。腹部突き上げ法を実施した場合は、腹部の内臓を傷めている可能性があるため、救急隊にその旨を伝え、速やかに医師の診察を受けさせてください。
※掃除機は吸引力強すぎ、事態悪化の恐れ
過去には掃除機で吸う方法も知られていましたが、不衛生であると共に、最近の掃除機は吸引力が強く、口内が傷付く恐れがあることから、推奨されていません。
餅を食べるときの注意点
1 餅は食べやすいように小さく切っておく。
2 食べる前に、お茶や汁物を飲んで喉を潤しておく。
3 ゆっくりとよく噛んでから飲み込む。
4 子どもや高齢者は、餅を食べる様子を見守る。